マンション大規模修繕の2回目を行うべき時期や主な施工内容、注意点とは?
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マンションの住民の快適で安全な生活を維持し、物件の資産価値を高めるためには、定期的な大規模修繕が必要不可欠です。大規模修繕の内容としては防水工事や外壁塗装などが挙げられますが、毎回同じ内容であるとは限りません。マンションが竣工してから1回目に行う大規模修繕と2回目の大規模修繕では時期や内容も異なります

2回目の大規模修繕工事を検討されているマンションオーナー様や管理会社のご担当者様向けに、時期や施工内容、注意点についてご説明します。

マンション大規模修繕1回目との違い

2回目の大規模修繕工事は、1回目よりも比較的スムーズに工事が進みやすいという側面があります。大規模修繕の流れがわかっており、住民や施工会社との打ち合わせや手続きなどのノウハウがオーナー様や管理会社に蓄積されているからです。

マンション大規模修繕2回目の時期

国土交通省が発表している『令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査』をもとに、マンションの大規模修繕の平均的な周期を表にまとめました。

修繕回数 平均周期
1回目 15.6
2回目 14.0
3回目 12.9
【引用】令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査

マンションの大規模修繕の周期は1回目が竣工から15.6年後、2回目は1回目から14.0年後、3回目は2回目から12.9年後が平均となっており、おおよそ2回目の大規模修繕はマンションの建築時期から28~32年後になります。概ね10~15年に1回大規模修繕が必要ということになりますが、回数が増えるにつれて老朽化が進み不具合が発生しやすくなるため、修繕周期が短くなる傾向があります。

ただし、修繕時期はマンションの立地環境化や状態によって判断しなければなりません。マンションの劣化が進んでいる、不具合が発生しているということであれば、早めに大規模修繕を検討しましょう

修繕回数ごとの施工対象範囲

下表は、国交省の『令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査』をもとに、修繕回数ごとの工事対象範囲をまとめました。1回目と2回目では工事の対象箇所がどのように変化しているのか確認してみましょう。

1回目 2回目 3回目
外壁塗装 95.5% 95.0% 95.6%
床防水 95.7% 94.0% 93.3%
屋根防水 91.4% 84.0% 95.6%
外壁タイル 88.6% 78.0% 73.3%
鉄部等塗装 94.3% 94.0% 91.1%
建具・金物等 34.3% 50.0% 80.0%
共用内部 34.3% 54.0% 40.0%
設備関連 8.6% 14.0% 6.7%
外構・付属施設 28.5% 46.0% 20.0%
その他 40.0% 50.0% 44.4%

※設備関連とは、給水設備・排水設備・ガス設備・空調・電灯設備・情報通信設備・消防用設備・昇降機設備・駐車場設備 のいずれかに該当します。
※全体の割合として1番多い、51-70戸の建物の施工対象範囲を活用しております。

【引用】令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査

2回目のマンション大規模修繕では、1回目の大規模修繕に比べ、「建具・金物等」「共用内部」「設備関連」「外構・付属施設」といった箇所が、対象となる割合として高くなります。
それぞれの施工内容について、詳しく見ていきましょう。

①建具・金物等

建具や金物などの交換も2回目の大規模修繕では非常に多くなってきます。具体的には自動ドア、宅配ロッカー、階数表示版、廊下や階段などの手すり、住戸名札、網戸、バルコニーの物干し金物や手すりなど、多岐にわたります。

②共用内部

共用内部とは、廊下や階段の床、排水溝などがあります。廊下や階段などを見てみるとヒビが入っていたり、コンクリートの劣化が目立つこともあります。コンクリートの劣化が進行してしまうと水漏れや、水漏れにより鉄筋部分が錆びを起こしトラブルの発生に繋がることもあります。

③設備関連

設備関連は、給水設備・排水設備・ガス設備・空調・電灯設備などが挙げられます。

④外構・付属施設

外構工事とは、マンションやビルの車路、駐車場の舗装工事、排水工事、エクステリア工事など建物本体以外の外部廻りの工事です。アスファルトの剥がれや勾配により水溜まりが発生することがあります。マンション内の利用ニーズをくみ取りながら修繕や取り換えが必要な箇所を確認し、実施しましょう。

◎2回目のマンション大規模修繕を行う際の注意点

大規模修繕の内容によって、マンションの資産価値や寿命が大きく左右されます。また、修繕がしっかり行われていないと、トラブルが発生するおそれもあります。ここからは2回目の大規模修繕を実施する際の注意点について見ていきましょう。

①修繕時期を先送りにしないようにする

これまで見てきたとおり、2回目の大規模修繕は1回目よりも費用がかかり、必要となる工事も多岐にわたります。しかし、劣化を見過ごして修繕を先送りにすると、3回目の大規模修繕の際に大幅に費用が膨れ上がる、あるいは不具合によって事故やトラブルが発生するなどのおそれもあります。

修繕が必要な箇所については予算を超えたとしても、その後のトラブル発生のリスクも高まるため、対応が必要です。費用を惜しみ、修繕時期を先送りにするべきではないでしょう。

②修繕積立金を計画的に準備する

竣工から20~30年以上経過して行われる2回目の大規模修繕は、1回目より高額になる傾向があるため、予算超過にならないよう綿密な計画を立てる必要があります。特にマンションを売り出す際に修繕積立金を低めに設定している場合は予算が不足しがちです。

定期的に長期修繕計画を見直し、必要に応じて修繕積立金の額を引き上げる、不足分を追加で徴収する、金融機関から融資を受けるといった対策も検討しましょう

③修繕箇所の優先順位を決めておく

2回目の大規模修繕では工事内容が多岐にわたり、修繕箇所も多くなります。しかし、あれも、これも、となっては費用が足りなくなってしまいます。優先順位をしっかりと決めておき、必要な工事を行うようにしましょう。

しかし、先送りにしすぎてしまうと3回目の大規模修繕で余分な費用がかかることもあります。専門家にも相談しながら、本当に必要な工事と不要な工事をしっかりと線引しておくことが大切です

④居住者の方が求めている内容を修繕に反映する

大規模修繕の際には住民のニーズに合わせた工事も重要となります。たとえば入居者が高齢化している場合、エントランスの段差をなくす、階段や廊下に手すりをつけるなどのバリアフリー化をすると満足度の向上につながるでしょう。他にも宅配ボックスの設置や防犯対策の強化などが挙げられます。

大規模修繕と併せて住民の利便性や安全性を考慮してマンションの環境を改善することで退去を防ぐとともに、さらなる入居の増加が見込めます

資産価値の向上のために

2回目の大規模修繕を迎えるころには、築20~30年が経過しています。住むにあたって支障はなくとも、どうしても新築マンションと比較するとデザイン面でも機能面においても見劣りしてしまうでしょう。大規模修繕をしっかりと行い、改良や改善を加えるなど整備を進めることで、マンションの資産価値を維持することができます。その結果、建物の物理的な寿命も、資産としての寿命も長くなります。

2回目の大規模修繕は、マンションの資産価値を改善するよい機会です。「投資」という視点をもって計画を立てましょう。

まとめ

2回目のマンション大規模修繕は1回目と比較すると修繕箇所も増え、費用がかかる傾向にあります。事前にしっかりとシミュレーションをして計画を立てましょう。一方で、2回目でしっかりと修繕を行っておくことで、3回目の大規模修繕の費用を抑えることも可能です。また、資産価値を高めることができれば、たとえ築年数が古くても住民や入居希望者に魅力的なマンションだと思ってもらえ、満室経営にもつながります

RYU-SHINでは建物の状態やお客様のご要望に合わせた最適なご提案をさせていただきます。お客様に寄り添った丁寧な対応や長年の経験で培われた技術力で、多くのオーナー様、管理会社様から信頼を獲得しております。完全自社施工なので、中間マージンがかからないため、コストパフォーマンスが高い大規模修繕が実現できます。

2回目の大規模修繕を控えている、大規模修繕を機にマンションの資産価値を高めたいと考えられているオーナー様、管理会社のご担当者様は、お気軽にご相談ください。

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