大規模修繕の周期を延ばすための高耐久工事の具体的な対策
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大規模マンションの管理組合にとって、大規模修繕の取りまとめは大きな負担です。修繕工事の周期を延ばすことで、管理組合の負担軽減とコスト削減が可能となり、住民だけでなく関係者にも大きなメリットになります。

この記事では、費用・効果を比較しながら、周期を延ばすためのポイントを解説。塗装や各種加工などさまざまな角度から、工事の周期を伸ばすアイデアを提案します。

マンション大規模修繕の一般的な周期と延長方法

マンションの大規模修繕は一般的に12年前後で行われますが、耐久性の高い修繕内容にすると、周期を5〜6年伸ばすことが可能です。ここでは、その周期を延長する方法とポイントについて解説します。

マンションは12年周期の大規模修繕工事が理想?

日本国内ではマンションなど集合住宅の大規模修繕は、12年周期で行われるケースが多くみられます。建築基準法の外壁に関する取り決めや、国土交通省が公表している資料内の記述などから、12年で行うことが慣例になっているようです。

土地ごとの気候や使われている資材など、集合住宅それぞれの事情によってベストなサイクルで大規模修繕を行うのが理想です。12年という周期は、あくまで目安ととらえていいでしょう。

周期延長のためのポイント

マンションの大規模修繕の周期を延長するには耐久性の高い材料を使用し、工事を行う方法が一般的です。そうすることで修繕頻度を減らし、長期的なコストカットが可能になります。事前にしっかりと計画を立てればマンションの住民はもちろん、関係各所にとっても利点の多い大規模修繕が実現するでしょう。
次章では、具体的な工事の方法と使用する資材について詳しく解説します。

耐久性の高い工事を行う

高耐久工事をするときにおさえたいポイントは、大規模修繕の要である「防水」「外壁塗装」「シーリング」の3つです。これらについて、使う資材の種類や価格、耐用年数などをふまえてご説明します。

防水工事

防水工事の主なものは「ウレタン防水」「シート防水」「アスファルト防水」「FRP防水」の4つ。同じ材料を使った工事でも、工法によって価格が異なるものもあります。コストや耐用年数を考慮しながら、それぞれの建物に適したものを選ぶことになります。たとえばウレタン防水の密着工法など、コストが比較的低い工事は耐用年数が短めです。耐用年数の長さで選ぼうとすると値段の高いものが目立ちます。

しかし、耐用年数が長ければ大規模修繕工事のスパン延長が視野に入り、結果的にコストカットにつながると考えることもできるでしょう。専門家とじゅうぶんに相談を重ねて、どの工事・工法がふさわしいかを検討してください。
2024年7月現在の各防水工事の相場は、以下の通りです。

工事種類 工法 期待耐用年数 施工単価
ウレタン防水 通気緩衡工法 12~15年 6,500~8,500円/㎡
密着工法 10年程度 3,500~6,000円/㎡
シート防水 機械固定工法 15~18年 6,000~8,000円/㎡
密着工法 10~15年 5,000~7,000円/㎡
アスファルト防水 熱工法 15~20年 6,000~8,000円/㎡
トーチ工法 5,000~7,000円/㎡
常温工法 7,000~9,000円/㎡
FRP防水 10~15年 5,000~8,500円/㎡

防水工事についてのくわしい情報は、株式会社 RYU-SHIN公式サイト内「防水工事」ページでご覧ください。

耐久性が高い「アスファルト防水」とは

アスファルト防水は、耐用年数が長いことが最大の特長です。20年以上の耐久性を期待できるものもあり、他の工事方法と比較しても長寿命です。耐用年数の長さに対して、価格は他の防水工法より若干高い程度。コストパフォーマンスに優れているといえます。

施工方法やアスファルト防水の詳細について「アスファルト防水の特長​​」で詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてください。

外壁塗装工事

外壁塗装に使用する塗料の主なものにはアクリル、ウレタン、シリコン、フッ素があります。それぞれの耐用年数と施工単価の目安は、以下の通りです。

塗料の種類 期待耐用年数 施工単価
アクリル塗料 3~8年 1,000~1,800円/㎡
ウレタン塗料 5〜10年 1,700~2,500円/㎡
シリコン塗料 7〜15年 2,300~3,500円/㎡
フッ素塗料 15〜20年 3,000~5,000円/㎡

これらのうち、耐用年数と単価のバランスの良さから、最も普及しているのはシリコン塗料です。外壁によっては、ウレタンが適しているものもあります。高級感を出そうとする場合は、フッ素塗料という選択肢もありでしょう。

アクリル塗料は耐久性の低さから近年、あまり使われなくなりました。大規模なマンションではやはり、塗料が多く必要です。塗料にかかるコストを下げられれば、全体の費用をかなりおさえることができるでしょう。

私どもRYU-SHINでは、外壁塗装の塗料としてひろく利用されているシリコン塗料での施工を、一般より低価格で提供できます。関連情報は公式サイト内の記事「浸水、汚れ、劣化を防ぐ塗装工事​​」で、ご確認ください。

耐久性が高い「フッ素塗料」とは

フッ素塗料は、外壁塗装において非常に優れた耐久性を持つ塗料です。一般的に15年から20年の耐用年数があり、頻繁なメンテナンスは不要です。高い耐熱性・耐水性をもち、過酷な環境下でも性能を発揮します。防汚性も高く、汚れが付きにくく落ちやすいという特性もあります。

初期費用は高めですが、長期的な視点ではコストパフォーマンスに優れており、外壁塗装の選択肢として魅力的です。

シーリング工事

シーリング工事には現状のシーリング材を取り除いて行う「打ち替え」と、現状のシーリング材の上から施工する「打ち増し」があり、使用するシーリング材によって耐用年数と価格が異なります。ここでは、代表的なシーリング材である「一般的なシーリング材」と「高耐久シーリング材」を比較します。

工事種類 シーリング材の種類 期待耐用年数 施工単価
打ち替え工事 高耐久シーリング材 20~30年 1,000~1,300円/m
一般的なシーリング材 7~10年 800~1,300円/m

一般的なシーリング材は価格が手頃で初期費用を抑えられるため、多くの現場で使用されています。しかし、耐用年数は約10年程度と短く、定期的なメンテナンスが必要です。

対して、高耐久シーリング材は、耐用年数が最長で30年と長く、耐久性、対候性に優れています。各メーカーから、様々な耐久性シーリング材が発売されているので、どのような製品を扱っているのか施工業者に相談してみるとよいでしょう。

メンテナンスコストをおさえたい場合は高耐久シーリング材を、初期費用をおさえたい場合は一般的なシーリング材が好適でしょう。

耐久性が高いシーリング材「NSシール」とは

高耐久シーリング材「NSシール」は、対候性が高く、紫外線や温度変化に優れています。弾性が高いため、建物の動きや振動に対応しやすく、ひび割れが起こりにくくなっています。接着性にも優れ、様々な材料に適用可能です。

費用面ではコストが高い傾向がありますが、長期的なメンテナンスコストの削減が期待できます。また、環境に配慮した製品もあります。

高耐久工事の必要性とメリット

高耐久工事は長期的なコストを削減し、メンテナンスの手間を軽くしながら建物の価値を維持し、安心して暮らせる環境を提供します。ここでは、高耐久工事の具体的な利点について、くわしく解説します。

高耐久工事によるコストダウン効果

高耐久工事は、初期費用が高くなるという問題点があります。しかし、大規模修繕の周期が長く、結果的にはコストダウンが可能です。例えば築36年のマンションの場合、12年周期なら大規模修繕を3回実施することになりますが、18年周期に延ばせれば2回になります。

マンションの大規模修繕工事は平均して、1回の実施で1戸あたり100〜130万円の出費になります。 3回の実施を2回にすることで、100戸規模のマンションなら1億円以上の予算節約につながるでしょう。修繕金が不足していても、工事を遅らせることで資金を蓄えられます。高耐久工事は長期的にみて、経済的メリットが非常に大きいといえるでしょう。

劣化を防ぎマンションの価値を維持する

マンションの景観や機能を長期間維持するためには、長期修繕計画に沿った適切な修繕工事が必要です。当社では20年、30年後を見据えたご提案をしたうえで、大規模修繕工事を実施します。外壁の塗装やタイル補修をていねいに行うことは防水効果の持続や、建物の腐食防止に欠かせません。

大規模修繕を定期的に行うことで、マンションの資産価値や安全性が保てます。定期的なメンテナンスを怠ると劣化が進み、住民の安全性や居住環境に問題が生じるでしょう。国土交通省のガイドラインでは、12年周期の大規模修繕を推奨しています。適切な間隔で、築年数に応じた大規模修繕を行ってマンションの資産価値を保ち、安全・安心を確保しましょう。

大規模修繕の高耐久工事はRYU-SHINへお任せください!

RYU-SHINには、1級建築士や1級建築施工管理技士をはじめとする多数の資格保持者が在籍しています。ご相談や見積の段階で的確なアドバイスをいたしますので、安心して施工を開始できます。次の修繕工事までの周期を延期する、高耐久工事のご相談も承っております。

建物診断を通じて、管理組合のご予算やご要望、修繕計画に適した工事内容を提示します。安心して、われわれRYU-SHINにお任せください。

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