マンションの外壁補修は、なぜ必要?メリットや工事のタイミング、費用についても解説!

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劣化したマンションの外壁を補修することは、新築時に近い性能を回復させ、資産価値の低下を防ぎ、マンションの美観を保つ効果があります。そこで今回は、マンションの外壁が劣化する主な原因や外壁補修を行うメリットに加え、外壁素材の主な種類と特徴、工法別外壁補修工事の種類と費用の目安などを解説します。

マンションの外壁補修が必要な理由とは?

マンションの外壁は常に外部にさらされています。そこで気温に大きな変化が起こると、膨張や収縮が発生し劣化することになります。また、雨や風、湿気なども日によって大きく変化しますので、それらによっても劣化が進むことになります。

そうした劣化が進むことで、外壁表面のタイルやモルタル、サイディング(板状の外壁材)に、浮きや反り、剥落が起きるようになります。

外壁が劣化してしまうと、防水性能の低下や外壁内部の腐食などが起こり、耐久性が失われてしまいますので、定期的な外壁の診断と補修が必要となります。

外壁における劣化の主な原因3つ

マンションの外壁が劣化する原因には、主に3つの理由が挙げられます。ここでは、その3つの原因について解説していきますので、外壁補修をする際の参考にしてみてください。

①外壁仕上げの劣化

マンションの外壁には、塗料を下塗材、主材、上塗材と3回塗り重ねる「吹き付けタイル」が採用されていることが多くあります。この「吹き付けタイル」は劣化することで塗膜に剥がれが生じる場合があります。このように塗膜が剥がれた箇所は、日光の紫外線や雨水が外壁下地に直接当たることで防水性にダメージを与えていますので、防水工事も兼ねた補修を行う必要があります。

②目地の劣化

マンションの下層階には外壁用のタイル材が貼られていますが、タイルが劣化して浮きが生じた場合、地震や強風などで剥がれるようになり、事故の原因となります。浮いたタイルは車や人に落下する危険もあります。

また、サッシ周りや外壁材の目地に充填されている樹脂製の部材(シーリング)が劣化すると、隙間から雨水が浸水してしまい、外壁材や外壁塗装の耐久性が残っていても影響を与えてしまいます。

そのため、マンションのタイル部分も補修する必要があります。

③コンクリートの劣化・爆裂現象

地震や強風などでマンションの建物が歪むと、外壁の一部にクラックと呼ばれる亀裂が生じる場合があります。このクラックは、塗膜やコンクリート表面に留まっているような「ヘアークラック」と呼ばれる浅いクラックであれば、上から塗装するだけで対応できます。ただ、クラックが深い「構造クラック」と呼ばれる状態になっていると、防水工事が必要になります。

また、クラックは、地震や強風などの理由ではなく、地盤沈下や建物の耐久性不足で発生することもあります。そのほか、コンクリートの表面が崩れて鉄筋がむき出しになっている爆裂現象が発生することもあります。

業者に調査を依頼して、何が原因で亀裂が生じているか調べ、適切な方法で外壁を補修してもらうようにしましょう。

マンションの外壁補修で得られるメリット

マンションの外壁を補修することで、マンションを新築時に近い性能に回復させて資産価値の低下を防げるほか、マンションの美観を保つという様々なメリットを得ることができます。この項目では、それぞれにおけるメリットの詳細を解説します。

①新築時に近い性能を回復させる

マンションの外壁は、毎日、日光の紫外線や雨、気温の変化など自然の影響を受けるほか、排気ガスといった人工の刺激に晒されて劣化しています。この劣化により、マンション本体が腐食し、建物自体の寿命が縮まることがあります。

そこで、マンションの外壁を定期的に補修塗装・塗装することで建物の長寿化を実現し、新築時に近い性能を回復させることが可能です。マンションの外壁塗装は、将来的な修繕費用を抑えながらマンションの性能を維持する重要な対策といえます。

②資産価値の低下を防ぐ

外観が美しいマンションは購入をしたい人や賃貸したい人が多くなります。そこでマンションの外壁を補修すれば外観が美しくなり良い印象を与えることができ、入居率の向上を期待することができます。

外壁補修は、マンションに対して定期的にメンテナンスが行われているという印象を与えることになりますので、そのマンションに対する信頼性が高まるのと同時に、将来的なマンション修繕費用の増加を抑えることもできます。

③マンションの美観を保つ

経年劣化によって色あせたり、小さなひび割れが目立っていたりするマンションでも、外観の補修工事を行うことで新築マンション同様の見た目に生まれ変わります。こうすることはマンションの美観を保つだけでなく、資産価値の維持も期待できます。

マンション外壁素材の主な種類と特徴について

マンションの外壁素材には、主に以下のような5種類が使われます。それぞれの特徴を把握して外壁塗装時に役立てましょう。

・タイル
自然由来の素材を活用していることで、紫外線に強いのがタイルです。美観を維持しながら紫外線に対するダメージを減少できるクリア塗装をするのが一般的です。点検・メンテナンスは10年に1度程度で構いませんが、下地のモルタルや目地のコーキングが劣化していると、タイルの浮きやひび割れが生じることもあります。

・モルタル
セメント、砂、水を混ぜて硬化させた外壁がモルタルです。耐久性・防水性・断熱性に優れているだけでなく、デザイン性の高さも持つのが特徴です。このモルタルの外壁に0.3mm幅以上のクラックが生じた場合には、点検・メンテナンスが必要となります。

・ALC
軽量でありながら断熱性と耐火性に優れているため、エネルギー効率が高いのがALCです。ただ、防水機能はありませんので、塗装する際には防水を施す必要があります。また、パネルをつなぎ合わせる形で施工しますので、隙間をコーキングする必要はあります。コーキングにひび割れや浮きが認められる場合には点検・メンテナンスをする必要があります。

・コンクリート打ち放し
外壁材を使わず、コンクリートが剥きだしの外壁のことを「コンクリート打ち放し」と呼びます。耐久性や防火性に優れていますが、汚れやすいという欠点もあります。このコンクリート打ち放しは、10年に1度程度、クリア塗装を行うことで美観を保てますが、コンクリートの表面にひび割れや黒ずみ、コケ、カビなどが生じているときには、早めにメンテナンスを行いましょう。

・サイディング
耐火性が高い上に低コストで施工できるのが、セメントや繊維などを素材に使用しているサイディングです。基本的に再塗装でメンテナンスは済みますが、深刻な劣化が確認できた場合はサイディングの張替えを行います。マンションの外壁塗装では、張替えの必要性も考えましょう。

外壁の補修工事を即行うべき劣化のサイン

マンション外壁の補修タイミングは外壁の種類によって異なります。例えばタイルは、一度貼り付けると約30年の耐久性がありますが、10年ごとにはメンテナンスが必要です。また、ALCの場合は、約10~15年ごとに補修が必要ですので、定期的に点検を行うことで異常を確認しておくことが重要です。

また、外壁の耐用年数が過ぎていなくても、以下のような劣化状況が発生していたら速やかに施工業者へ連絡し、対応する必要があります。

  • 外壁の汚れや色あせ
  • 外壁のひび割れや浮き、剥がれ
  • コーキング剤のひび割れや剥がれ
  • 雨漏り

マンション外壁補修工事の種類と費用の目安について

どのような外壁補修の種類でも、補修材、人件費に加えて足場代といった3つの要素が主に必要となります。その費用は平均的な相場というものがなく、マンションの状況によって大きく変動しますので、施工業者から具体的な見積もりを一度取得しておくことが大切です。

塗装工事

塗料の種類 特徴 耐久年数 単価相場/㎡ 工事期間の目安
アクリル塗料
  • ひび割れに強い耐久性
  • 変色しづらい
  • 弾性機能
3~8年 約1,000~1,800円 小規模のマンション:
1〜3ヶ月程度
50戸以上のマンション:
3〜6ヶ月程度
ウレタン塗料
  • 塗膜が厚い
  • 付着性に優れている
  • 塗料の種類が豊富
  • 耐候性にも優れている
5〜10年 約1,700~2,500円
シリコン塗料
  • 耐久性に優れている
  • 塗装膜が剥がれにくい
  • 汚れにくい
  • 防汚性
7〜15年 約2,300~3,500円
フッ素塗料
  • 耐久性が非常に高い
  • 劣化や色あせを起こしにくい
  • 親水性(水をはじかない性質のこと)
  • 防カビ・防藻性が高い
12〜20年 約3,000~5,000円

外壁塗装は、マンションの外観をキレイに見せてくれます。役割はそれだけではなく、外壁の塗装膜には建物の劣化を防ぐという重要な役割も持っています。さらに、マンションの構造と寿命を長持ちさせ、物件の資産価値向上にもつながってきます

RYU-SHINでは、塗料の種類ごとに外壁塗装の特徴や耐久年数、費用の単価相場/㎡、工事期間の目安を紹介しています。施工業者へ外壁塗装を依頼する際の参考にしてください。

カバー工法

カバー工法の外壁素材 特徴 費用目安(/㎡) 工事期間の目安
樹脂系サイディング
  • 防火性が高い
  • 凍害や塩害に強い
  • 塩化ビニル樹脂で作られている
16,400円~21,500円 数ヶ月~1年程度
ガルバリウム鋼板
  • 錆びにくい
  • 耐久性が高い
  • アルミニウムと亜鉛合金のメッキ鋼板
12,100円~24,200円
金属系サイディング
  • 耐久性が高い
  • 軽量で躯体に負担がかかりにくい
8,200円~10,900円

既存の外壁の上に新しい外壁材を張り付ける、「重ね張り」とも呼ばれる工法として、カバー工法があります。元の外壁を剥がす必要のない劣化のみが生じているときに行う工法ですが、施工業者に依頼する際のカバー工法の外壁素材、特徴、費用目安(/㎡)、工事期間の目安は以下のとおりです。

シーリング工事

シーリング材の種類 特徴 価格(/㎡) 工事期間の目安
1成分形
(湿気・乾燥硬化型)
空気中の水分と反応して表面から硬化する湿気硬化型 800〜1,300円 1ヶ月程度~
3ヶ月程度
2成分形
(反応硬化型)
基剤と硬化剤が反応して硬化する混合反応硬化型で、2液系コーキングガンや撹拌機が必要

目地や隙間にシーリング材を充填する補修工事に、コーキング補修とも呼ばれるシーリング工事があります。この工事は、外壁ボード同士のつなぎ目や外壁とサッシ、手すりの付け根周りなどの隙間にウレタンやシリコンを原材料とするシーリング材を埋めますので、防水となり目地や隙間からの水の浸入を防ぎます。

RYU-SHINでは、シーリング材の種類、特徴、価格(/㎡)、工事期間の目安を紹介していますので、施工業者にシーリング工事を依頼する際の参考にしてください。

防水工事

防水工事の種類 耐久年数 特徴 費用目安 工事期間の目安
ウレタン防水 10年~12年程度
  • 防水層を重ねることで、雨水の侵入を防ぐ
  • 下地の形状に馴染みやすく、水密性が高い連続皮膜が得られるのが特徴
5,500円〜6,500円/㎡ 1~3ヶ月程度
塩ビシート防水 10年~13年程度
  • 塩化ビニール樹脂で作られた防水シートを接着剤などで下地に貼り付ける
  • 接着剤で貼る工法で施工性に優れており、複雑な形状でもシート同士を熱風で溶かして一体化できる
  • 色が選べるため、デザイン性を重視できる
4,000円〜7,500円/㎡
ゴムシート防水 10年~13年程度
  • シート状に成形した合成ゴム系の防水シートを、接着剤などで下地に貼り付ける
  • 伸縮性が高く、耐候性にも優れている
4,000~6,000円/㎡
アスファルト防水 15年~20年程度
  • 合成繊維不織布にアスファルトを含ませコーティングしたシート状のルーフィングを貼り重ねて形成
  • ルーフィング層を重ねることで、より防水性の高い防水層が形成される
5,000円〜7,000円/㎡
FRP防水 10年程度
  • 強度が高く耐久性に優れたFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を応用し、FRPの被覆防水層を形成
  • 耐水・耐食・耐候性に優れている
5,000円〜7,000円/㎡
長尺シート 10年~12年程度
  • 防滑性ビニル床シートともいわれる床専用のシートであり、水に強く、水に濡れても染み込まない防水性
  • 汚れが付着しにくいため清掃の手間がかからず、遮音効果や滑りにくい
4,000~7,000円/㎡

マンションはコンクリートで造られているので頑丈に思われるかもしれません。しかし、月日が経つごとに、ひび割れや雨漏り、建物の腐食などの深刻な問題を引き起こす可能性がありますので、自然の脅威から建物を守り、トラブルを防ぐために必要不可欠な工事として防水工事があります。

マンションの耐久性向上にも寄与する防水工事について、RYU-SHINでは以下で、防水工事の種類、耐久年数、特徴、費用目安、工事期間の目安を記載していますので、施工業者に依頼する際の参考にしてください。

マンションの外壁補修工事の流れについて

マンションの外壁補修工事の流れは以下のようになっています。

①専門業者による現地調査
外壁調査を行います。外壁の劣化症状や状態を確認し、見積もりを作成する工程です。

②足場の設置
足場はマンションのような高所での作業では必須です。設置する範囲によっては、さらに多くの設置期間がかかる場合があります。

③外壁表面の高圧洗浄
外壁に付着している汚れを高圧洗浄機で洗い流しキレイにします。この工程は、補修箇所が汚れで隠れてしまっている状態を改善する目的もあり、重要度の高い工程です。

④マンション外壁の補修
ひび割れやコーキングの重填など、必要な外壁の補修を行います。

⑤足場の解体・撤去
外壁補修の工程が完了したら足場の解体・撤去を行います。必要な場合があれば、。解体・撤去の前に防水加工などの付加工事を施します。

マンションの外壁補修の費用を抑える方法は?

マンションの外壁補修の費用は、業者、外壁素材、工事の工法などによって大きく変わります。そこで次の項目では、マンションの外壁補修の費用を抑える方法を紹介します。

相見積もりを取ることで相場がわかります

複数の施工業者へ相見積もりを行い、費用の検討をするようにしましょう。そうすることで、費用の相場観を掴むことができ、費用だけでなく工事の内容や工期なども比較できるようになります

保険加入や保証制度についてもチェック!

施工業者へ依頼する際には、RYU-SHINのような自社施工業者へ依頼するようにしましょう。というのも、自社施工業者であれば、相談から施工、メンテナンスまで一貫して対応しており、中間マージンもかからないからです。中間マージンが全体費用の3割以上かかることもありますので、自社施工業者を選ぶことで外壁補修の費用も抑えることができます

マンションの外壁補修なら実績豊富なRYU-SHINにご相談を

マンションの外壁が劣化してしまうと、防水性能の低下や外壁内部の腐食などが起こり、耐久性が失われてしまいますので、定期的な外壁の診断と補修が必要となります。マンション外壁によく使われている素材は主に4種類ありますが、マンションの外壁補修の費用を抑えるには、複数の業者から相見積もりを取るほか、中間マージンがかからない自社施工業者を選ぶことをオススメします。

RYU-SHINでは、お客様にご満足いただけるよう、これからもコスト削減と品質向上の両立を目指しています。マンション外壁補修でお悩みの方は、ぜひ一度、RYU-SHINへご相談ください

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